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スマホ契約を代表する「レ点ビジネス」が儲かる仕組みと注意点

レ点ビジネス」「レ点営業」という名前を聞いたことがありますでしょうか?

例えば携帯電話やスマートフォンの契約時に、□マークに「レ点チェック」させて契約の同意を得たとみなす方法を「レ点ビジネス」「レ点営業」などと呼びます。

このレ点ビジネス、実際に儲かるから取り入れられているわけですが、一方で製品リテラシーが低い人は損をしやすい傾向があるので、契約する側は注意が必要です。

 

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通信キャリアを例に挙げると、

  • ドコモ
  • au
  • ソフトバンク

すべてのキャリアがこの「レ点ビジネス」を展開しています。契約する時には、とにかくたくさんの「レ」の字を書いた記憶がある方も多いのでは無いでしょうか。

通信プロバイダーの契約時でも、セキュリティや保障などのオプションパックでこの「レ点ビジネス」が多いです。マーケティング手法として、この「レ点ビジネス」は2つの特徴があります。

 

  1. 複雑な中で追加オプションを契約させて解約忘れを狙う
  2. スイッチングコストを上げて乗り換えを防ぐ

 

複雑な中で追加オプションを契約させて解約忘れを狙う

あなたはスマホや携帯電話の料金プランに詳しいでしょうか?

  • スマホで1分電話をかけるといくら?
  • 乗換えでキャッシュバックがもらえるけど手数料と比較してお得?
  • 通信プランは現在の通話量や通信量だと何がベスト?
  • このプランだと、1年間でどれくらいお得?3年間でどれぐらいお得?

このような質問に、ズバッと応えられますか?

携帯電話のプランはとにかく難解。わざと難解にしている面もあるのでは?とたまに思ってしまいます。商品やサービスに対する知識が乏しい人は、このように、料金プランが複雑で、課金発生時期がわかりづらいと、販売員の言葉に誘導されてしまいがちです。

このオプションに入っていただくことで2000円割引になります。最初の月は無料なので、あとで解約すれば費用は一切かかりません!解約方法はこちらのWEBサイトから解約申請をするだけです。オプションサービスを申し込む場合は、こちらの□マークにチェックを入れてください。 

販売員にもノルマがあるので、色々な説明をしては「レ点チェック」してもらうよう促してきます。ノルマは売った際にどれだけチェックされたか?なので「後で解約しても良いので」は常套手段のように思います。

このような場合でも、一定の割合で「解約し忘れている人」がいるため、販売側としては儲かるというわけです。

必要もないオプションサービスを申し込んでいるのに、

  • オプションサービスの存在を忘れている
  • 解約が面倒なので放置
  • 解約方法がわからないのでしぶしぶ放置

などの理由で、お金を垂れ流し続けている人は多いです。月額100円でも、ひとり年間1200円、5年放置しておけば6000円になります。こういった方が2万人いれば、1億円を超える収益になります。一切の仕入れコストが発生しない「利益」が自動的に入りますから、まさに「儲かる仕組み」と言えるわけです。

利用する側はこのような儲かる仕組みの渦の中に飲み込まれないよう、本当に必要なモノだけを厳選して選ぶ事が大切です。

 

スイッチングコストを上げて乗り換えを防ぐ

スイッチングコストとは、乗り換えコストのことです。

継続して利用している製品やサービスから、代替性のある製品やサービスに乗り換える際に発生するコストを指します。 

  • 携帯電話
  • 通信プロバイダー
  • 保険
  • 電気
  • ガス

などの契約を変更する際に、このスイッチングコストが発生します。このスイッチングコストは「解約手数料」などの金銭的なコストに加えて、

  • 手間コスト
  • 心理的コスト

も含まれます。

つまり、わざと面倒な契約プロセスを体験することで、

  • いい加減、携帯電話を変えたいけど、契約手続きが面倒くさいなぁ
  • 通信プロバイダーを変えたいけど、レンタルしている通信機器をどうすればいいかわからなぁ

などなど、面倒くさがりの人の流出を食い止める事ができるのです。

レ点ビジネスは、こういったスイッチングコストの高い商材によく使われる手法です。「レ」の文字を書くだけで契約となりますが、いろいろな心理ハードルによって、契約解除ができなくなる、ストック型のビジネスというわけです。

 

もちろん、これらのやり方は詐欺ではありませんし、不正商法でもありません。全うなビジネスとしてのやり方です。しかしながら、消費者サイドに立って考えると、少し気を付けたいビジネスであることは間違いありません。

 

複雑なプランだと思わず目を背けたくなりがちですが、損をしないためにも、本当に自分に必要なモノは何かを常に意識して選択するクセを身につけましょう。